来週、7月22日幕張メッセへ ―― DX総合EXPOで会いに行く「技術」と「言葉」
来週の水曜日、7月22日から3日間、幕張メッセで開かれる「DX総合EXPO 2026 夏」に足を運ぶ。北見の事務所を離れて、あの広い会場の人混みの中に立っている自分を想像すると、正直、少しそわそわする。
うちは四人の小さな会社だ。普段は静かな事務所で、複合機やファイルサーバー、UTMといった機械を、顔の見えるお客さんに届けている。その日常から飛び出して、「日本最大級」と銘打たれたDXの展示会へ向かう。全部は回りきれないから、今回は「これは」と思うブースと講演を、あらかじめ決めていくことにした。
会いに行くと決めた、五つのブース
まず気になっているのが、蒼株式会社のAI-OCRだ。紙をスキャンして終わりだった複合機が、読み取った先で意味を持ちはじめる。手書きの文字さえ拾えるようになった今、うちが売ってきたハードの延長線上に、まだやれることがあるはずだ。実物の精度を、自分の目で確かめたい。
次に、株式会社IoTBankのBizReco ―― 次世代のAI録音デバイス。商談や打ち合わせの声が、その場限りの記憶ではなく、あとから使える記録に変わる。普段から声に出して考えるのが好きな私にとって、「話した言葉が自動で形になる」というのは、どうも他人事に思えない。
Sky株式会社の名刺管理も外せない。名刺は、私にとってただの情報ではなく「ご縁」そのものだ。それを個人情報としてきちんと守りながら、関係を会社の資産に変えていく。うちがずっと大事にしてきた”顔の見える関係”の、デジタル版がそこにある気がしている。
**株式会社Stockのナレカン(ナレッジ管理)**にも足を止めるつもりだ。四人の頭の中にだけある知恵や段取りを、会社の財産として残していく。小さな会社ほど、人に仕事がぶら下がりがちだ。その属人化を、どうほどいていくか。ヒントを探したい。
そして、KIYOラーニング株式会社のAirCourse。eラーニングの仕組みだ。まず自分たちが学び続ける。そしていずれ、お客さんの「学ぶDX」まで支えられるようになれたら――そんな順番を、頭の中で思い描いている。
でも、本当に楽しみなのは「言葉」かもしれない
技術と同じくらい、いや、それ以上に楽しみにしているのが、三つの講演だ。
朝いちばん、テレビプロデューサーの佐久間宣行さんの特別講演。題して「自分の武器を見つけろ!佐久間流 激動時代の新仕事術」。激動の時代に、自分の武器を見つける――これはもう、私がずっと考えてきた”根源の俺”の話そのものだ。大きな会社の真似をするのではなく、小さいなりの武器で勝負する。その言葉を、朝いちばんの澄んだ頭で浴びたい。
もうひとつが、生成AIの実践を牽引する株式会社デジライズの堤雄三さんの講演。理屈よりも、「現場でどう使うか」の手触りのほうを持ち帰りたい。
そして、AICX協会の代表理事おざけん(小澤健祐)さんの「AIエージェントの教科書|惑わされず取り組むべきアクション」。AIの話題は、正直、情報の洪水だ。何が本物で、何が一時の流行りなのか。その渦の中で、”惑わされず”に何をやるべきか。今の私が、いちばん聞きたいテーマだ。
この波は、一度くぐっている
思えば、こういう波を私は一度くぐっている。Windows 95が出て、メールやインターネットが当たり前になっていった、あの頃だ。世界の手触りが変わっていくのを、現場で見ていた。今のAIは、あのときと同じ匂いがする。だから怖くもあり、面白くもある。
答えではなく、刺激を
眩しいブースの照明も、うまい売り文句も、たぶんたくさん浴びるだろう。でも私が持ち帰りたいのは、カタログの束ではない。北見のお客さんの顔を思い浮かべたとき、「これはあの人の役に立つ」と手触りでわかる何か。そして、「まだやれることがある」という刺激だ。
わかりやすい答えに飛びつかず、試して、迷って、また試す。その姿勢を、幕張の熱の中で確かめ直してくる。北見に戻ってきたとき、事務所の空気が少しだけ違って感じられたら、このEXPO行きはきっと成功だと思う。