「営業の会話を自動で記録して、AIが評価までしてくれる」と聞くと、忙しい経営者ほど気になるのではないでしょうか。私も気になり、AI録音デバイス「BizReco」のデモ機をお借りして、1週間以上じっくり使ってみました。
先に結論をお伝えします。私の使い方には、正直なところ合いませんでした。 ただし、これはツールの良し悪しではなく「向き・不向き」の話です。この記事では、BizRecoの感想を包み隠さずお伝えしながら、営業支援ツールや音声入力ツールを選ぶときの見極め方を、中小企業の経営者・営業責任者の方に向けてまとめます。
BizRecoとは?営業支援ツールとしての特徴
まず、BizRecoがどんなツールなのかを簡単に整理します。ここでお伝えするのは、公式情報と、私が実際に試した範囲での印象です。
営業の会話を記録・分析するツール
BizRecoは、株式会社IoTBankが提供する法人向けのAI録音デバイスです。名札型などのデバイスで商談や接客の会話を録音し、自動で文字起こしと要約を行います。個人の議事録づくりというより、営業組織全体の力を底上げする「営業支援ツール」として設計されているのが大きな特徴です。
営業スコアなどの評価が自動で作られる
もうひとつの特徴が、商談内容をAIが分析して点数をつけ、改善のアドバイスを出す機能です。営業担当者のトーク力を可視化して、チームの教育やマネジメントに使うという発想ですね。営業チームを抱える会社にとっては、確かに魅力的な機能だと思います。
なお、私は以前、展示会でこのBizRecoを見て「属人化する現場の会話をどう資産化するか」という視点で展示会レポートを書いています。そのときの印象は好意的でしたので、今回は「実際に使ってみたらどうだったか」の答え合わせでもあります。
実際に使ってみて感じた「合わなかった」2つの理由
ここからが本題です。私の主な用途は、お客様との対談の記録と、日々のブログ作成のための音声入力です。この用途で使ってみて、合わないと感じた理由が大きく2つありました。
営業スコアの評価は、一般的な文字起こし用途には不要だった
私がほしかったのは、話した内容をそのまま正確に文字にしてくれる、シンプルな音声入力でした。ところがBizRecoは、営業の会話を評価するスコアなどが中心に作られる仕組みで、一般的な文字起こしツールのような使い方ができませんでした。
お客様との対談は、営業トークの採点対象ではなく、ただ記録したいだけの会話です。ブログ用の独り言のような音声にいたっては、評価される意味がありません。営業支援ツールとしての役割が大きい分、目的が違うと機能が「余計なもの」に見えてしまう。これが1つ目の理由です。
スマホ経由の処理で、長い話は時間がかかりすぎた
2つ目の理由は、処理時間です。録音したデータをスマートフォンを通して処理する仕組みのため、待ち時間がかなり長く感じました。1時間ほどの録音はもちろん、10分程度の短い録音でも、体感としては「かなり待たされる」印象でした。
営業の現場で、外出先から戻って短い商談を報告する使い方であれば、許容範囲かもしれません。しかし、対談を録って、すぐ文章に起こしてブログの下書きに使いたい私のような使い方では、この待ち時間が大きな壁になりました。現実的には、日常使いは難しいというのが正直な感想です。もう少し改良の余地があると感じましたので、今後のアップデートには期待したいところです。
それでも、BizRecoが向いている会社もある
ここまで、合わなかった点を中心にお話ししました。ただ、誤解のないようにお伝えしたいのですが、私はBizRecoを「使えないツール」だとは思っていません。
そもそもBizRecoは、営業チームを持つ会社が、商談の中身を見える化して、教育や改善に活かすために作られたツールです。営業担当者が複数いて、「誰がどんな商談をしているのか分からない」「トップ営業のやり方を共有したい」といった課題がある会社なら、スコアや改善アドバイスは強い味方になる可能性があります。
つまり、私のように「一人で対談を記録したい」「文章づくりに音声入力を使いたい」という用途とは、ツールの狙いが違っていたのです。合わなかったのは私の使い方であって、営業組織の強化を目的とする会社には、また違った評価になるはずです。
音声入力ツールを選ぶときに確認したい3つの視点
今回の体験から、営業支援ツールや音声入力ツールを選ぶときは、次の3つを確認しておくと失敗しにくいと感じました。
1つ目は、何のために使うのかを明確にすることです。営業の管理や教育がしたいのか、議事録や文章づくりがしたいのかで、選ぶべきツールはまったく変わります。「音声入力」という言葉が同じでも、中身は別物だと考えてください。
2つ目は、処理の速さと、長い録音への対応です。デモや資料では分かりにくい部分ですが、実際に使う場面では、待ち時間が使い勝手を大きく左右します。自分が普段録音する長さで試すことをおすすめします。
3つ目は、デモ機や試用期間を必ず使うことです。私も、実際に1週間以上使ったからこそ、自分の用途に合わないと判断できました。カタログや評判だけで導入していたら、購入してから後悔していたかもしれません。
ツール選びに迷ったら、大協商事にご相談ください
「うちの会社の場合、営業支援ツールは必要なのか」「音声入力で業務は本当に楽になるのか」。そう迷ったときは、いきなりツールを選ぶのではなく、まず自社の使い方を整理するところから始めるのが近道です。
私たち大協商事は、北見で複合機やUTM、ファイルサーバーなどのオフィス機器を扱いながら、お客様のDXをお手伝いしています。今回のBizRecoのように、実際に試して、合うか合わないかを正直にお伝えするのが私たちのスタイルです。
「こんな使い方をしたいけれど、何が合うのか分からない」という段階でも構いません。ぜひお気軽にご相談ください。一緒に、御社にぴったりの形を考えます。
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